VISIT

F.クレールヴァル ブーケ 油彩画

 

 

 

F. クレールヴァル|F. Clairval(19世紀から20世紀初頭)

《薔薇のブーケ》|Bouquet de roses

制作年代| 19世紀末~20世紀初頭頃
技法| 油彩・板
画面右下にサイン

サイズ|縦40.4 × 横46.2 cm
価格|¥480,000(税込)

 

 

 

 

 

 

幾重にも花弁を重ねた薔薇を画面いっぱいに描いた華やかな花の静物画。

淡い桜色から深みのあるローズピンク、乳白色へと連なる薔薇のなかに、ひときわ鮮やかな黄色の花が置かれています。

小さな青い花と深い緑の葉を散らすことで甘くなりがちな色彩のアクセントになっております。

 

 

 

 

 

 

 

 

近くで見るととりわけ印象的なのが花弁の描写です。

絵具を薄く均一に整えるのではなく筆の動きそのものを残すように重ねることで薔薇の柔らかさと量感を表現しています。

一方、背景は落ち着いた灰褐色に抑えられ花々だけが静かに光を受けて浮かび上がるようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてこの作品には絵画とよく馴染んだ重厚な金色の額装も残されています。華やかな装飾を持ちながら年月を経た金色には柔らかな落ち着きがあり薔薇の色彩を美しく引き締めています。

 

 

 

 

 

 

 

 

F. Clairval(F. クレールヴァル)は19世紀から20世紀初頭にかけて活動したとされる花の静物画家です。

詳細な生涯については現在も明らかになっていない部分が多い一方、現存作品には薔薇をはじめとする花々を題材とした油彩画が数多く確認されています。フランスのオークション記録でも「F. CLAIRVAL(XIXe–XXe)」として花の静物作品が継続的に扱われています。

また、クレールヴァルのFlowers in a glass vaseは1908年にフランスのオセールで開催されたExposition des Beaux Artsに出品された記録を持ち、その後アルゼンチンの著名な美術コレクションであるフェルナンデス・ゲリコ・コレクション(Fernández Guerrico Collection)に収蔵されていました。

同作は後年Christie’s Londonでも取り扱われています。

こうした展覧会歴や旧蔵歴を持つ作品の存在はクレールヴァルが当時、単なる装飾画としてではなく花の画家として評価されていたことを知る貴重な手掛かりとなっています。

 

 

 

 

 

 

 

花の絵には空間を瞬く間に明るくする力があります。

けれどHEATHがこの作品に惹かれたのは単に華やかな薔薇の絵だったからではありません。

たっぷりと絵具を置いた花弁、ところどころに覗く鮮やかな青、そして中央にぽつりと配された黄色。

整いすぎていない筆致のなかに摘み取られたばかりの花の瑞々しさが残っています。

是非皆様の美しい空間に美しいブーケをかけていただきたいです。