ルネ・ラリック グラス シャンベルタン
ルネ・ラリック
シャンベルタン / Chambertin
作家|René Lalique(1860–1945)
作品名|Chambertin(シャンベルタン)
年代|1938年(モデル発表年)
技法|クリアガラス、吹き型成形・型押し成形
サイズ|直径9.5×高さ11.3cm
価格|¥225,000-

フランス、ブルゴーニュ地方を代表する特級畑「シャンベルタン」。
ナポレオンが愛飲したワインとしても知られるこの偉大な畑の名を冠したグラスを、ルネ・ラリックは1938年に発表しました。

大きくゆったりとした透明な杯に対し脚部には幾重にも重なる立体的な装飾が施されています。
装飾性の高い脚部と、驚くほど簡潔な杯の組み合わせ。光を受けると脚部の細かな造形が輝き、何も飾られていない杯の透明感を一層引き立てます。
ラリックらしい彫刻的な造形美と実用のための美しさが見事に共存した作品です。

ルネ・ラリック(1860–1945)はアール・ヌーヴォーからアール・デコへと続くフランス装飾芸術を代表する作家です。
宝飾芸術家として名声を確立した後、ガラス工芸へと活動の中心を移し香水瓶、花器、食器、建築装飾など暮らしのあらゆる場面に芸術を取り入れました。
本作「シャンベルタン」はフェリックス・マルシヤック編『René Lalique: Catalogue Raisonné de l’Œuvre de Verre』に収録されているモデルです。
またラリックのテーブルウェア作品はフランスのラリック美術館や東京都庭園美術館などでも紹介・収蔵されており日常の器にも芸術性を追求した作家の姿勢を伝えています。

偉大なブルゴーニュの畑の名を冠したグラスといえばバカラの「ロマネ・コンティ」がよく知られています。
しかしラリックが選んだのは「シャンベルタン」。
ブルゴーニュの歴史を知る方であればこの名前だけでも少し心が躍るのではないでしょうか。
私もその一人です。



華美な装飾で存在感を示すのではなく、手に取り、光を透かし、ワインを注ぐことで初めて完成する美しさ。
ワインと芸術、その両方を愛する人のために生まれたような実に粋なグラスです。
美しいグラスは必ずしも特別な日のためだけにあるものではないと思っています。
お気に入りのワインを開ける夜も、庭の緑を眺めながら過ごす穏やかな午後も、器がひとつ変わるだけでその時間の印象は随分と違ってきます。
シャンベルタンという名前に惹かれラリックの造形に見惚れる。
使う楽しみと眺める楽しみ。
その両方を備えたこのグラスは私たちが長く大切にしていただきたいと願うお品のひとつです。


長いねんげつを経たお品のため経年に伴う細かなスレがございますが全体として良好なコンディションを保っています。
今回は5客でのご案内となります。
なお、もう1客は破損こそしていないものの傷が認められるため販売品からは除外しております。
ご購入いただいた方にはこちらの1客もお付けいたします。
もし飲食店を営む方とのご縁がありましたら、いつの日かそのグラスでシャンベルタンをいただきに伺えたら。
そんな密かな楽しみも抱きながらご紹介する作品です。